ウォーターマーク(透かし)を入れる意味・目的は?入れるときのポイントや事例をご紹介!
多くの企業が、デジタルコンテンツの改ざんや、無断使用による著作権侵害といった被害のリスクを抱えています。とはいえ、具体的な対策のポイントがわからないという方も多いでしょう。
本記事では、デジタルコンテンツの著作権保護に役立つウォーターマークの概要や目的、活用のポイントなどを解説しますので、ぜひご覧ください。
ウォーターマーク(透かし)とは
ウォーターマークとは、画像や動画、文書などのデジタルコンテンツに対して、著作権情報や所有者情報を示すために埋め込まれるロゴやテキストを指します。ウォーターマークを利用することで、コンテンツの無断使用や不正な改ざんを防ぐことが可能です。
画像に使われているイメージを持つ方が多いかもしれませんが、法的文書や電子契約で利用されていることも多く、その用途は多種多様です。
ウォーターマークの種類
ウォーターマークには、大きく分けて「可視的なウォーターマーク」と「不可視的なウォーターマーク」の2種類があります。
可視的なウォーターマークは、写真やビデオの上に重ねて表示されるロゴやテキストで、視覚的に所有権を示すものです。コンテンツが無断で使用された場合でも、元の所有者を簡単に特定できます。
一方、不可視的なウォーターマークは、コンテンツのデータ自体に埋め込まれる情報であり、通常は目視で判別できません。不可視的なウォーターマークは、改ざんの検出やコンテンツのトレーサビリティを強化するために用いられます。
たとえば、画像ファイルに埋め込まれるメタデータや、音声・映像データに埋め込まれるデジタルシグネチャーなどがそれにあたり、コンテンツがどのように利用されているかを追跡し、必要に応じて法的な証拠としても使用されています。
ウォーターマークを入れる目的
ウォーターマークを入れる目的は、以下のとおりです。
- 著作権の保護
- 改ざんの防止
- デジタルマーケティングのトレーサビリティ
- デジタル作品の認知拡大
順に解説していきます。
著作権の保護
ウォーターマークは、コンテンツなどの著作権を保護するために用いられます。デジタルコンテンツは容易にコピー・共有できるため、ウォーターマークを追加することで所有者が明確にわかるようにし、無断使用や盗用などの著作権侵害を防止します。
具体的には、オンラインで作品を販売する際の利用が考えられます。顧客には購入前にプレビューしてもらいつつ、作品が盗まれるリスクを軽減できるといったメリットが挙げられるでしょう。
改ざんの防止
ウォーターマークは、デジタルコンテンツの改ざんを防止するためにも利用されます。可視的なウォーターマークはコンテンツの一部として常に表示されるため、不正な改ざんがあればすぐに識別できます。不正なコピーや改ざんを防ぐことで、ブランドイメージを保護する役割も果たします。
不可視的なウォーターマークはデータ自体に埋め込まれるため、改ざんを検知しやすく、元のデータと異なる点を示すことが可能です。
デジタルマーケティングのトレーサビリティ
デジタルマーケティングにおいて、ウォーターマークはトレーサビリティの向上に寄与します。ウォーターマークを入れることで、コンテンツがどのように利用され、どのルートで拡散されたかを追跡することができるため、デジタルマーケティング戦略の立案などに役立てることができます。
デジタル作品の認知拡大
ウォーターマークは、デジタル作品の認知度を拡大する手段としても有効です。作品にウォーターマークとしてロゴやブランド名を挿入することで、閲覧者がブランドなどを一目で認識できるようになります。
これにより、作品がシェアされた際にブランドの露出が増え、新規のファンや顧客を獲得するチャンスが広がります。無断使用を防止しつつ、認知拡大につなげられるのは大きなメリットです。
ウォーターマークを入れるときのポイント
ウォーターマークを入れる際のポイントは、コンテンツの視覚的な価値を損なわずに所有権を示すことです。くわしくは以下で順に解説していきます。
ウォーターマークは自由に決めることができる
ウォーターマークは、大きさや文字、色に制限はなく自由にデザインすることが可能です。自社のロゴや特定のテキスト、画像など、独自性を持たせることができます。
また、ウォーターマークの透明度や位置を調整することで、コンテンツの外観を損なうこともありません。デジタル作品の拡散が目的であれば、目立つように入れるのもおすすめです。
デジタルコンテンツの価値を損なわないよう配慮する
ウォーターマークを入れる際には、著作権の保護をしたいからといって前面にウォーターマークを入れるなどして、デジタルコンテンツの価値を損なわないように配慮することが重要です。過度に大きなウォーターマークや不適切な位置に配置されたウォーターマークは、コンテンツの視覚的な魅力を失うことに繋がりかねません。
そのため、ウォーターマークの透明度を調整し、目立ちすぎないように工夫しましょう。ブランドをどの程度主張したいかに合わせて、透明度を調整していくと良いでしょう。
ただし、ウォーターマークが小さすぎたり薄かったりすると、トリミングされたり簡単に編集されてしまう可能性があるため注意が必要です。デジタルコンテンツの中で最も重要だと思う箇所を隠すように設定すると良いでしょう。
画像変換・配信エンジンImageFluxの紹介
ImageFluxは、さくらインターネットとピクシブが共同開発しているクラウド画像変換サービスです。オーバーレイ合成やキャッシュ配信などが可能なサービスで、ウォーターマークの追加も可能です。
実際に、オーバーレイ機能で画像にロゴを重ねることで掲載画像の無断利用を防止し、著作権保護に成功した集英社の事例などがあります。ウォーターマークの追加を検討している方はぜひ参考にしてください。
まとめ
ウォーターマークは、デジタルコンテンツの著作権保護や改ざん防止、トレーサビリティの向上、認知拡大など、多くの目的で使用されます。適切にウォーターマークを利用することで、コンテンツの価値を守りながら効果的なデジタルマーケティングやコンテンツ配信ができます。
なかでも、ImageFluxのようなツールを活用すれば、簡単に高品質なウォーターマークを追加し、デジタルコンテンツの管理を効率化することが可能です。
ウォーターマークの重要性を理解し、適切に活用することで、デジタル時代におけるコンテンツの保護とブランドの認知拡大を促進しましょう。
ImageFluxチーム
さくらインターネットとピクシブで共同開発・提供している、クラウド画像変換サービス・ライブ配信エンジンサービス「ImageFlux」のチームです。