導入事例
画像処理と配信をImageFluxに任せてSTORES.jpの開発・運用の効率化に成功
オンラインストアを簡単に作成できるサービスを展開するSTORES.jpでは、サービスの特性上、画像処理に多くのリソースが割かれ、サーバや運用に多大な負荷がかかっていました。 この問題に対処すべく画像配信方法の再構築を検討する中、ImageFluxに出会いました。ImageFluxへの移行検討開始から3か月ほどで本番環境での運用を開始でき、本来の業務に集中できています。
- 画像処理における負荷や遅延
- ストレージにサイズが異なる画像が溜まってしまう
- アクセス増対応時に画像配信まで手 が回らない
- 画像配信を心配することからの解放
- ほかの開発・運用に注力できるようになった
- サーバコスト削減
膨大な画像の存在、適切に配信する難しさ
STORES.jpは、無料で誰でもネットショップを開設できるオンラインサービスです。中小企業を中心に多くのユーザーに利用され、現在70万以上のネットショップが運営されています。
ストア数が多ければ扱う画像の量も膨大です。各ストアでは商品が日々追加されるだけなく、端末画面に合わせて最適なサイズの画像を配信していたため、1つの画像に対して適切な縦横比に切り抜き、さまざまなサイズの画像を用意する処理が必要でした。
画像配信を支えるシステムには、これまで自社開発のものを運用していました。このシステムでの課題は、リサイズ処理の負荷が大きいこと、配信時のリサイズ処理でサイト表示に遅延が発生すること、生成した画像が配信サーバに溜まり続けてストレージのコストに跳ね返っていたことです。「画像配信の専任担当を置く余裕はなくオートスケールも未実装だったので、イベントなどで負荷が高いときはどきどきするような運用でした。2015年ころからどうにかしたいとは考えていて、空いた時間に情報を集め検討していました。方向性としては、既存システムの改善が1つ、置き換えが1つ、そして外部サービスの利用も検討していました。過去には新システムのたたき台を作ったりもしました」(STORES.jp 矢部氏)。
ImageFluxの出会いから速やかな移行を実現
「画像配信システムの改善を検討する中、2016年12月にImageFluxのプレスリリースに出会いました。「弊社では毎日、ネット上で気になるニュースをSlack上で共有していまして、ImageFluxの情報は私が共有しました。画像配信でやりたいこと、やれることはあるという認識があったところへ、良いサービスだなと思ったのがImageFluxです」(矢部氏)。そして開発チームでImageFluxが話題となり、一回使ってみようと検証を進めることになりました。 開発チームではドキュメントで仕様を確認し、STORES.jp側で必要な仕様変更を洗い出します。「まず気になったのは、ImageFluxがどうのような仕組みで切り抜き加工するのかです。STORES.jpでは任意サイズの切り抜きが必須条件です」(矢部氏)。仕様変更が必要だったのは、画像URLの組み立て部分だけでした。
検証にはImageFluxのトライアルサービスを利用しました。ステージング環境での動作検証後、本番環境の一部に適用し確認していきました。「STORES.jpはストアごとにドメインが分かれており、特定のドメインのみにImageFlux 版を適用することが容易だったので、まず社員のストアと会社のストアで試しました。画像が見られない部分がないことや、パフォーマンス上問題ないかをモニタリングし、1日以上稼働させたうえで問題なしと判断していきました。次にそこそこアクセスのあるストアさんのいくつかを1店舗ごと確認しながら切り替えていき、そこでも問題ないことを確認して全体を移行しました。これらの作業は1週間ほどで完了し、トライアル期間のうちに本番移行は完了していたと思います」(矢部氏)。
移行時に課題となったのは過去のURLの扱いでした。「コード変更箇所はパスの組み立て部分だけですので実作業は1日かかっていないと思います。コード変更よりもどこで画像を参照しているか漏れがないよう洗い出す作業に時間がかかりました。たとえば、メールマガジンで画像を参照しているのですが、過去に配信したURLをどのように扱うか検討しました。最終的に過去のURLについては対応は必要ないと判断しました」(矢部氏)。
運用管理から解放される見えないコスト削減が大きい
ImageFluxの導入直後は前月よりもサーバコストが下がったそうです。「弊社サービスのシステムは大きく分けて、店舗システムと決済システムと画像配信の3つがあったのですが、そこが1つなくなりました。管理すべきシステムが減るということは保守をしなくてよい、今後を考えなくてよい、どきどきする必要が無い、という見えないコストが1/3も減ったことが大きいです。次のステップでは、おそらくImageFluxをもっと活用することで、さらなるサービス向上につながるのではないかと考えているところです」(矢部氏)。