導入事例
集英社がデジタル化に注力:「HAPPY PLUS」にImageFlux導入で次世代画像形式による配信を実現!
「週刊少年ジャンプ」や「non-no」など、 人気コミック誌やファッション誌を世に送り出してきた出版大手集英社は、紙からデジタルへの事業形態の拡大を図っています。このデジタル化の流れの中で、オウンドメディア「HAPPY PLUS」にさくらインターネットのImageFluxを導入しました。この記事では、次世代画像形式WebPによる配信までの 導入経緯や効果などをご紹介いたします。
- 画像の配信速度に時間がかかる
- 複数の解像度・サイズの画像用意が大変
- WEB掲載画像が無断利用される
- ImageFluxで次世代フォーマットへ変換、Googleの指標が向上
- 1枚のオリジン画像で、複数のサイズを自動的に生成
- オーバーレイ機能でコピー防止対策
集英社のデジタル化と創業100周年に向けて
集英社は、2026年に創業100周年を迎えます。かつては紙の出版が主力であったものの、現在ではデジタル配信、映像化の取り組み、リアルイベントの実施、グッズの販売やEC事業など、多角的なサービス展開を行い、事業領域を拡大。コンテンツ制作・提供を軸にしながらも、デジタル化にも力を入れています。
その一環として運営しているメディア「HAPPY PLUS」にImageFluxを導入しました。
HAPPY PLUS:紙の雑誌販促からデジタルコンテンツ配信への役割切替えによる収益化
2002年2月、雑誌の宣伝サイトだった「s-woman.net」をリニューアルし、情報発信型コマースメディア「HAPPY PLUS」の運営を開始。雑誌コンテンツをWeb上でも公開するようになりました。雑誌の宣伝からコンテンツのデジタル配信へ切り替えたことで広告収益と物販収入も見込めるようになり、サイトの役割も変わってきました。2024年現在は、14の女性雑誌ブランドを包括したポータルサイトとして機能。 ユーザー数は約1,641万ユニークユーザー(2023年8月時点)にも上ります。
しかしGoogleによる次世代画像フォーマットでの配信が望ましいという指摘があり、以前よりCDNを用いた画像配信を行っていたものをWebP形式での配信へ変更したく、画像変換サービスを検討しておりました。
海外CDNサービスとの比較と導入決定理由
当初は海外CDNサービスの導入を検討しましたが、UIや細かなパラメーターの設定、為替変動を受けやすい料金体系であることなどの問題が浮上しました。
そこで紹介を通じてImageFluxのサービスを知り、比較・検討しました。
さくらインターネットは日本企業であることから相談しやすい環境にあり、雑誌ブランドごとの予算や細かな規格の決まりに合わせた柔軟なコンテンツ配信の実現が可能であることを確認できました。さらに、ImageFluxはpixivと共同開発されたサービスであり、メルカリ等の大手企業の利用実績から信頼性が高いと感じたことも導入の決め手でした。
ImageFluxによりGoogleの指標が向上!
次世代画像フォーマットでの配信 という目標を達成するため、複数ある女性誌メディアから、まずは2019年に「BAILA」にImageFluxを導入し、現在は半数以上の雑誌メディアで活用しています。
ImageFluxは次世代画像形式のWebPに自動変換し、国内のサーバーでキャッシュ配信されます。またPCやスマホごとでの解像度の出し分けも可能であり、高圧縮ながら画質を維持できます。導入効果として画像の品質を落とさず次世代フォーマットでの画像配信の配信ができるようになったため、Googleの指標向上だけでなく、ページの表示速度も向上しました 。
これにより、各雑誌メディアのニーズに応じて最適化された画像処理が可能となり、さらなるユーザーエクスペリエンスの向上を図っています。
実際に利用して分かった、ページ表示速度以外のメリット
さらに、ImageFluxの導入により、ページ表示速度の向上以外でのメリットもありました。解像度やサイズに合わせて複数の画像を作成する従来の作業が、自動化により大幅削減されました。ページサイトやPC/スマホなどのデバイス環境に合わせて解像度・転送量もチューニングしており、prefixの調整によってクライアントの要望に沿った解像度、サイズでの表示が可能となりました 。
また、画像にロゴを重ねること(オーバーレイ機能)でコピー防止対策も可能になった点は、著作権保護の観点でも良いメリットでした。
さくらインターネット・ImageFluxへの今後の期待
今後ImageFluxに求めることは、SVGファイル形式や動画配信への対応やログの管理により、どの画像転送量が多いのかを見られることに期待したいです。また、さくらインターネットは政府クラウドに認定されたこともあり、ImageFluxの継続利用と画像配信以外のサービスの導入も今後検討していきたいと思います。
画像変換・配信エンジン ImageFlux サービス紹介資料
株式会社集英社
事業内容
雑誌(マンガ誌、ファッション誌、芸能誌、文芸誌など)、書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、ビジネス書、全集など)、コミックス、辞典、児童書、写真集などの出版。電子書籍・電子コミックの制作・配信。コンテンツの映像化・グッズ制作などの版権事業。イベント・展覧会事業など
設立
1926年